小学校受験の絵画試験では、「家族の絵を描く」といった人物画の課題が頻出です。そのため、人物を描く練習は、試験対策の中でも特に重要なポイントといえます。
連載「創造力を伸ばしながら受験準備!小学校受験で求められる絵画造形」最終回となる今回は、人物の顔や体をバランスよく描くコツや、性別や特徴を描き分ける基本的なテクニックを分かりやすく解説します。
また、記事の最後では練習用のプリントもダウンロードできるようになっているのでぜひご利用ください。
お子さまが楽しく練習できる方法を取り入れて、試験でも自信を持って取り組める力を育てていきましょう!
これで簡単!子どもに教える「顔」の描き方
人物画の基本は、顔を描くことから始まります。顔を描く際は、目、鼻、口の位置を正しく配置することがポイントです。家族や友だちの顔を観察したり、鏡で自分の顔を見ながら描くことで、描写の精度がぐんと上がりますよ!
枠を描く
まずは枠から描いていきます。
ペールオレンジのクレヨンを使って円を描きましょう。この円が顔の輪郭になります。
塗りつぶす
枠の中をしっかりとクレヨンで塗り潰します。
この時のコツは一定方向にクレヨンを動かすことです。
白い部分が残らないように丁寧に塗っていきましょう!
顔のパーツを配置
顔の中心に鼻があり、その両側に目が配置されます。
口は鼻のすぐ下に描かれます。
目、鼻、眉毛、口の順番で描くとバランスが取りやすいです。
口は赤など暖色系の色で描きましょう!
髪の毛を描く
次は髪の毛を描きます。黒いクレヨンで枠を描きましょう。
枠と同じ色のクレヨンで何かを塗り潰します。はみ出ないように気をつけながら丁寧に塗りましょう。
こちらで顔の絵が完成です!
性別で描き分けよう!男の子・女の子の描き方
人物画をさらに魅力的にするには、男の子と女の子の描き分けをマスターすることが大切です。
基本的な顔のパーツ(目、鼻、口)の描き方は男女で同じですが、髪型や服装などの特徴を工夫することで、それぞれの個性を表現できます。例えば、髪を長く描くと女の子らしさが出ますし、短く整えると男の子らしい印象になります。
髪の長さや形、前髪のスタイルなどを少し変えるだけで、簡単に性別の違いを表現することができますので、ぜひ挑戦してみてください!
試験本番では、完成度よりも、塗り方や丁寧さ、取り組む姿勢が評価されることが多いです。基本を守りつつ、楽しんで描くことで、自信を持って試験に臨めるように練習を進めていきましょう!
おさえておきたい!子どもが描く「人物」の全身の書き方
人物を描く前には、基本的な体の構造を理解することが大切です。
人間の体は頭、胴体、手足から成り立っています。
描き始める際には、簡単な円や線で大まかな体の構造をスケッチをしてみましょう!
体の構造をスケッチ
頭は大きな円で、胴体は小さな長方形や円で示します。
手足も線や細長い楕円で表現できます。
単純な図形を組み合わせながら描いてみましょう。
服を描く
全身が描けたら、次は服を着せてあげましょう!
枠がペールオレンジなので、濃い色の服を着せてあげると下の色が目立たちません。
次はズボンも履かせてあげましょう。
半ズボン、長ズボンなどは、季節に合わせて描き換えると良いと思います。
肌を塗る
お洋服が描けたら、次は肌の部分を塗りましょう。
こちらも丁寧に白いところが残らないように気をつけながら塗ってください。
靴を描く
靴も履かせてあげましょう。絵のテーマによっては裸足の場合もあります。
顔を描く
顔は先ほど紹介した順番で描いてみてください。こちらで人の全身の絵は完成です!
性別の描き分けもマスターしよう
男の子と女の子で、服装を掻き分けると特徴が出やすいです。
ズボンやスカートなど工夫をしてみてください。
人を描くことに慣れてきたら、お顔に個性を出したり、アクセサリーをつけたり服に模様を描くなど、色々と工夫をして楽しんでみてくださいね。
目指せ志望校合格!適切な材料選びで絵の上達をサポート
絵の上達には日々の練習が欠かせませんが、小さなお子さまにとって「道具選び」はそれ以上に重要なポイントです。たとえば、クレヨンはどれも同じように見えますが、実際には年齢や用途に合わせた適切な種類を選ぶことが必要です。
もし道具が合っていないと、描きにくさから苦手意識が生まれたり、練習自体を楽しめなくなることがあります。逆に、お子さまに合った画材を選ぶことで、絵を描く楽しさが広がり、効率的に上達できます。
道具選びは、合格を目指す絵画造形の試験対策においても重要な要素です。適切なクレヨンや工作材料を揃えて、楽しく効果的な練習をサポートしましょう!
下記記事では、幼児教室講師の経験を持つライターが、子どもに最適な工作材料や文房具を厳選して紹介しています。ぜひ合わせてチェックしてみてください。
まとめ|絵画造形で楽しく自己表現を広げよう
小学校受験の対策として人物を描く練習に取り組むことは、技術の向上だけでなく、子どもたちが自分らしい表現を楽しむ力を育むことにも繋がります。描くことを通じて、自己表現の幅を広げる機会を大切にしていきましょう!
楽しい練習環境を作るために、家族でのお出かけや楽しかった出来事をポジティブなテーマとして取り入れるのもおすすめです。遊びながら学ぶことで、自然と子どもたちの表現力が育まれます。
連載「創造力を伸ばしながら受験準備!小学校受験で求められる絵画造形」いかがだったでしょうか?連載では小学校受験の絵画造形試験に役立つ3つのステップをお届けしました。
- 第1回では、絵画造形試験で評価される力と日々の練習の重要性について解説しました。基本的な取り組み姿勢や感性を育てる方法がポイントでした。
- 第2回では、線や図形といった基礎の描き方を学びました。シンプルな形から始めることで、子どもたちが楽しみながら基礎力を伸ばせる工夫を提案しました。
- 第3回では、人物を描く練習に焦点を当て、顔や体のバランスの取り方、性別の描き分けなど、試験対策に役立つ実践的なコツを詳しく紹介しました。
子どもたちが楽しみながら、自由に表現する力を育てていくことが、小学校受験の成功だけでなく、その先の成長にも繋がります。
これらの内容を参考にして、親子で絵を描く時間を楽しみながら、お子さまの成長を一緒に見守っていきましょう!
もし今回の内容が好評であれば応用編なども紹介していきたいと思いますで、SNSなどで反響を頂けたら幸いです。